「うん、我ながら上手く作れたなぁ…。」


「自分で言うのかよ。でも、マジでうまい。いくつでも食えそう。」


蓮君は紙袋から、またマフィンを取り出す。


美味しそうに食べる姿を見ていたら、私もお腹が空いてきてしまった。


もういいや。
ここで食べて帰っちゃおう!


結局、持ち帰る予定だった6個のマフィンは見事に完食。


私はチョコレートマフィンを2つ食べただけだから、残りは蓮君が全て食べてしまった。


マフィン、お腹の足しになったみたいで良かった…。


しかも、“うまい”って喜んでもらえたし。


なんか、嬉しいかも。


空になった紙袋を小さく丸めながら、笑みが零れてしまった。