休み時間、みんなと
話をしていると、
1人自分の席に座って
本を読んでいる子がいた。
僕はなんだかその子が気になった。

 僕は自分からは
あまり話そうとしないんだけど
クラスの子全員と
今月中に1度は
話をしたいと思っている。
男子はいいとしても、
女子は絶対。

 ・・・・・・勇気を出して
話してみようと思う。
僕は席を立ってその子の席へ行く。

「ね・・・・・・
ねぇねぇ・・・・・・。」
その子は気づいて僕の方を見る。
うっ・・・・・・・!?
超かわいじゃないかっ・・・!!
茶色に近い髪の毛は
顔の横でぴょこんっと2つに
縛ってある。

ぱっちり目には、
まつ毛がたっくさん・・・。
こ、こんな美少女に
話しかけるんじゃなかった・・・と
僕は少しだけ後悔した・・・。(苦笑)

「ぼ、僕は
木村凛っ!り、り・・・。凛って呼んでっ!!」
はぁ。
僕は心の中でため息をついた。

クラスメイトに話しかけるのに
こんなに噛む必要があるのだろうか。
普通に言えばいいモノ・・・。

なんで僕は普通に
言えないんだッ!?

ま、まぁいいや。
相手の返事を待ってみる。

「あぁ、知ってるよ(笑)
昨日『ひゃいっ』て言った子でしょ?
今も噛んだし・・・(笑)」

・・・・・・。
あの『ひゃいっ』は
そんなに、印象的だったのだろうか。

「あ、忘れてたけど
あたしの名前はー・・・
高橋結衣 だよーっ
結衣って呼んでねー」

・・・僕は友達が増えた。