あなたと出会ったのは4月9日。
新学期が始まった日だったよね。
「初めまして、大阪から来た川中弘人です。よろしくお願いします」
川中弘人16歳。
髪は立て肌は少し焼けててサッカーが大好きらしい。
「今日からクラスメイトだ。みんな仲良くしろよ。じゃ、川中の席は相澤の隣」
私は相澤奈々。
背低いけど、一応今年で高校2年生。
「これで朝のHRは終わりです。1時間目は移動教室だから早く移動するように」
そう言って担任は教室を出た。


「ねぇねぇ奈々!転校生かっこよくない!?」
「そう?まぁかっこいいって言えばかっこいいかも」
今私に話しかけて来たのが親友の一ノ瀬幸。
スタイルがよくて悩みを聞いてくれるアネゴ系の子なんだ♪
「後で話しかけてみよっ?」
「う~ん、いいよ♪」
私は迷ったけど話しかけてみることにした。


1時間目終了後。
「奈々っ!行くよっ!」
「えっ、あっ、うん!」
幸はほんとにハイテンションなんだから。
そんな幸に腕を引っ張られ転校生の元へ向かった。


「川中君~!」
「えっ、はい?」
「大阪から来たんだよねぇ?」
「あぁはい」
「あ、敬語じゃなくていいよぉ~」
幸、あんたどんだけ馴れ馴れしいの。
初対面でそんなに喋れる人普通じゃないよ!