「うわっ……!?」


ぐい、と力強く腕を引かれて、別の部屋に引き入れられた。


「……え?」

って、暗い!!

私は慌てて電気をつけようとスイッチを探す。

その伸ばした手が何かに触れた。

……あれ? これ、


「……お疲れ、呉羽?」

「!!」

人だった!!
しかも、

「編集……あれ」

編集長、と言いかけて、ふと気付く。

微かに入り込む月明かりから見えるその顔は「編集長」ではなくて。


「す、昴さん」

服装はただされ、眼鏡もなかった。

その、どこか冷たい視線が私を射抜く。