サッカー部かぁ、凄いな。

背も高いし、きっと上手なんだろうな。

にしても髪が凄い!
前だけ金色で、後が全部、黒!!

に、日本人じゃない!!

「じゃあ俺ね、細井茜。俺も今年で18、コイツと同じサッカー部でディフェンスしてまーっす」

次は黒ぶち眼鏡に、これまた派手に色の髪の男の子!
髪が赤いなんて・・・

「趣味は歌で、特技は・・・バク転ってとこかな?」





バク転!?(ノ゚ρ゚)ノ





「バク転!?マジでっ!?すっごーい!!」

「体柔らかいんですね!」

「すごい・・・っ!」

私達は全員、呆気にとられていた。
バク転なんてそうそう出来ないのに(私は出来ますよ?)・・・

林田さんなんて目がキラキラと茜さんに向かって輝いていた。



「じゃ、植島!お前の番!」



「(?)」

次、植島さんっていう人なんだ。
私はふとその植島さんの方を見た。

ニット帽を深くかぶっていて、顔が良く見えない。

「植島!早くしろよっ!」

長谷川さんは軽く植島さんを肘で小突いた。

「・・・植島一(はじめ)、18。AB型の射手座、趣味は読書」

へー、読書かぁ。
私も本は好きだな。

そう思っていると、周りは静けさに埋もれていた。

「わ、わりぃ!コイツKYなもんでさぁ!」

「マジ空気読めないっつーか?何言い出すか分かんないんだよね〜」

「あははっ!うけるんですけどっ!!」

「ウブなんですねっ♪」

皆は一さんのことを笑っていたけど、私と一さんはずっと目を合わせていた。

吸い込まれそうな奥深い色の瞳。
綺麗な顔立ち、特に高い鼻。

「(・・・)」





どっかで見た事ある気が―――――。





「ねぇねぇ、燕ちゃん」



ビクッ



「えっ、あ、はい?」

真治さんの声で我に返った。

「な、なんでしょうか?」