『もしもし?』

「キミちゃーん!支度出来たよーッ!」

『結構、時間かかったね・・・大丈夫?』

「あ、あはは・・・」

途中でアクシデント(桜)さえ無ければバッチリだったんだけどね・・・!

『燕ちゃんってもう出れる?』

「うん、出れるよー!」

私は鏡の前で髪型をきちんと整えた。
服も・・・うん乱れてない!

『じゃあ私、先にマックドナリドで待ってるね♪』

「はいはーいっ」



プツッ



「うあ〜・・・」

なーんか緊張してきたなぁ。
無意識に息が上がっちゃう。

「(と、戸締まり)」

窓オッケー、電気オッケー、ガスオッケー。

「よしっ」

私は久しぶりにヒールを履いて、そーっとドアを開けた。
さ、さすがにもう桜君いないよね・・・?





「・・・」





見る所いなさそうだけど・・・
あたりは真っ暗で静か、聞こえるのは私の心音だけだ。

よし、張り切って行くかっ!

ルンルン気分で私はキミちゃんと待ち合わせしていたマックドナリドに向かった。


 * * * 


夜八時の都会は相変わらず賑やかだった。
女の子達はデパートへ、男の子達は今から飲みに行くみたい。

そのなかで一番賑やかなのは・・・



「キミちゃん、どこですか・・・?」



マックドナリドは賑やかすぎて、キミちゃんが見えない。

どこっ!?
なんでよりにもよって待ち合わせ場所ここにしちゃったんだろう!?

「(電話した方が早いかなぁ・・・)」

私はカバンから携帯電話を取り出そうとした。





「燕ちゃーん!!こっちこっちー!」





聞き覚えのある声が私を呼んだ。