そんな蘭ちゃんの言葉に石化(の様に固まっただけですっ!)してしまった林田さん。

「ツッチ〜〜っ!ランラン酷いよねぇっ!?」



ひしっ!



林田さんはわめきながら私にガッシリ抱きついてきた。
く、苦しい・・・ッ

「燕ちゃんに頼るなっつーの!!」


 * * * 



ピピッ

ピピッ

ピピッ



「!」

帰り道を歩いていると、カバンからピピッと音が聞こえた。
夜道で静かなのか、その音が酷くうるさく感じる。

「(電話?)」





・・・キミちゃんだ!





私はすぐさま通話ボタンを押した。

「も、もしもし!!」

『あ、もしもし燕ちゃん?君子だよ〜』

「うん!ど、どうしたの?合コン、九時からだよね??」

『そーそー、今家?』

「ううん、帰り道だよ」

『そっか、じゃあ支度できたら電話ちょーだい!待ち合わせしてカフェまで一緒に行こーっ♪』

待ち合わせっ!!
嬉しい!!

って、だったら早く帰らなきゃ!!

「う、うん!どこで会う?」

『ん〜・・・あっ、マックドナリドは?!』

「いいよ!じゃあまた後で!」

『オッケー♪じゃねっ!』



ブツッ
プープー



こうしちゃいられない、早く帰って着替えなきゃ。

私は携帯をカバンに戻し、スニーカーを取り出した。
ローファーから履き替えて・・・

「・・・よしっ」





・・・ッタン!!





私は木の枝に飛び乗り、とにかく走った。
走るというよりも、たんたんと飛んで行った。

本当、忍者って楽だー。