クラスが離れてるから詳しくは知らないけど
確か…工藤ってやつ
女子にすげ~人気があって、でもあまりいい噂は聞かない
よりによってあんなやつ?
そいつは女と一緒に歩いてた
菜々子の瞳が潤んだのはあのせいなのか?
そう思うだけでまた胸が悲鳴をあげそうなほど痛い
菜々子はそこから目を離して俺を見ると
「浬世也、協力してね!」
っと独自の笑顔を俺に向けた
俺は何て言おうか迷っていた
だってあんな奴…
いつも違う女といるような奴
遊び回ってた俺が言えたことじゃないけど…
いや俺だから言えるんだ
ろくなもんじゃねーって
やめろって言おう
弟が姉を想って言うんだ
何にも可笑しいところなんてない
変な奴に捕まって欲しくない
反対しても自然なことだろ?