するとそれを確認した菜々子かーちゃんの両手はすぐに持ち上がった
「うわ!!」
「ちょ!お母さん!?」
俺が叫んだのは殴られたからではない
むしろ逆?
え?これ何?
菜々子かーちゃんに抱きしめられてる?
俺…そっちの趣味はまだ…
「よく来てくれたわ…」
え…?
「大変だったわね…」
「……」
俺の背中をさすりながら無言で抱きしめてくれる菜々子かーちゃんに、俺はどうしたらいいかわからなかった
いい香りがした
母親の懐かしい香り
そしてやわらかいその感触に…
グリュリュリュリュリュ~~~~~~…
俺の腹の音が変わりに答えてくれた
うわ!俺、だっせぇ~!
こんないい場面で鳴るか!?
「あら!やだ!お腹減ってるの?そうよね~!?
浬世也くん、入って入って」
菜々子かーちゃんはそんな俺でも笑顔で迎え入れてくれた
でかい…
心がでかくて暖かい人