しかしこれじゃあ姉貴じゃなくて妹だな
もっとお色気ムンムンな感じのお姉さまを期待してたけど
まったくの期待はずれ


まあ無理もねーか、2ヶ月違いだもんな


俺は小さく溜息をついた


でも期待通りだったことが一つだけある



「おまえ菜々子だろ?」


「へ?」


「俺、浬世也
腹減ってるから何か食わせてよ」



そう、それは菜々子が持ってるお玉とその後ろから香る美味しそうなカレーの匂い


姉貴が料理が出来るなんて、今正に俺が欲してたオプションじゃん



「何であたしの名前知ってんの!?」


「う~ん、それは話せば長いからご飯食べながらしよ?」


「はぁぁぁ??」



あ~もう!
アホみたいな髪型してる割にガードがキツイ女だな


俺は猛烈に腹が減ってるんだよ!!


「何でうちであんたにご飯食べささなきゃいけないの!?」


「それを話すから中で、な?」


「無理」


「いいじゃん」


「無理」


俺と菜々子が玄関先で押し問答をしていた時だった



「何してるの!?」



はい?