出てきたのは俺と同じぐらいの背丈で、俺と同じ歳ぐらいかな?
けれど俺とはまったく似てない女の子
だからと言って父さんに似ているワケでもない
頭をチョンマゲにして、手にはお玉を持って
口をポカンと開けて俺を見ている
つーか、だっせぇ…
俺の第一印象はそれ
学校の女子でももうちょっとマシなんじゃねー?
チョンマゲって…小学生かよ
でももしかして…
もしかしなくても…
「お前が俺の姉ちゃん?」
俺は思わずその言葉が口をついていた
「はぁ?」
もちろん目の前のチョンマゲは意味が分らないって顔
この分じゃ~事情は知らないな
まさか家間違ってねーよな?
その俺の考えを見透かしたように目の前のチョンマゲは更に言葉を続ける
「あんた、どっかの家と勘違いしてない?
うちは『倉田』だよ?」
やっぱ合ってる
じゃあこいつが『菜々子』