「悪いんだけど…話しかけないで」

「はぁ…?何それ?」

「アンタ達みたいの1番嫌いだから。」

「ッ…!?こっちだって願い下げよ!何アイツ!」

ほら…それが嫌。
すぐに愚痴ったり、チクったり。


「願い下げなら話しかけないで…」

「ッ〜!ウッザ!聞いてよ、みんな!」


ほら…大嫌いよ…ここなんて。

授業後、私は資料を渡すとかで先生に呼び出された。
職員室から帰ると予想通り…。


机には落書き。
バカ?死ね?
幼稚な子達ね…。

良いわよ…、授業なんて受けなくてもわかるし。


みんなの期待通り、授業はサボってあげよう。


私は1人で屋上に来た。

「はぁ〜…ッ…」



泣くな…バカ。
泣いても良いことなんてない。
だから…泣くなバカ──…


「ヒック…うっ…うぅ───…」





「泣いてるの?」
は!?誰?

バッと後ろを向くと、茶髪でピアスをしたいかにもチャラ男のイケメンがいた。



カッコいい…///


「アナタは誰…?」

「あぁ〜…転校してきた速水。速水彼方。よろしくな」

「…私は…ッヒック…」
すると彼方が私の声をかき消すように喋りはじめた。

「あぁ…わかるよ!菅原だろ?お前も、転校してきたよな!」

「何でわかるの!?」

「は…?まさか…わかんねぇの?一緒に紹介されたじゃん?」

「嘘ッ!!!!」

「はは…マジで〜!?あはははっ!」

「笑わないでよッ…///!」

「可愛いな、お前…」

「ッ…はぁ!?///」

な…何コイツゥ〜///!!

「照れてやんのー!」
「照れてないッ!」
「照れてるじゃん?」
そう言って近付いて来る彼方。

…///近いッ!!近い近い近い…///

「なぁー、わかんねぇ?」

「は?何が?」

「俺の顔、とか見て…」


顔?確かにどっかで見たことはある様な…
モデル並みの顔だし…


「モデル、だったとか?」

私の言葉を聞いた瞬間吹き出す彼方。

「あははっ…あり得ないよー!」

「笑わないで〜///!」
うぅ〜!恥ずかしい///