「ハルちゃん、私……書くのが怖いよ…………皆名前を変えているけれど、絶対同じ人だよ……」


唯ちゃんは涙声だった。そうよね。誰だってそんな事言われたら傷つくわよね。それにしても本当にバカな人間って何処にでもいるわね。


「唯ちゃん。運営元の人には連絡したのね?」

「うん」

「それなら相手の存在は伝わっているわね……唯ちゃんの話を聞く限り、そいつは根性無しよ?
だって運営元の人に処罰をされたくないがために、何か言われる前に逃げているのだから。
処罰される覚悟があって言っているのだっていけない事だけど、処罰される覚悟もないのに言うのはもっといけない事。
唯ちゃんを陥れて楽しんでいる奴なんてね、遠かれ早かれかなり痛い目を見る事になるのよ?
例えばそうね……ふんっ」


近くに転がっていたボールペンを手に取ると、私はためらうことなく片手で折って見せた。

唯ちゃんはそれにビックリしていたけれど、安心して。

これはもうインクが切れて壊れてしまったボールペンだから。