「………図星ですか?」


「う、うるさいっ」

窓を挟んで会話してるから、
この光景は、クラスの人に見られてる。

……は、早く帰って…っ


「ちょっと…ゆうとぉー?早く戻ってきてよー」



窓の外から、山本くんがいないことに対しての
不満の声も上がってきている。


「あーあ。呼ばれちゃった」


「……早くいきなよ」


「そうですね。もう、戻った方が良さそうです」


そう言うと、わたしのほうに視線を向け、
にっこりと笑う。

………危険信号が反応するのは、この笑顔の時か…



「放課後、昨日の教室に来てください。…待ってます」


そう言い残し、
同じクラスの人たちの方へ走っていった。