開ける事なく
捨てられた薄ピンクの封筒を
ゴミ箱から拾いあげる


テーブルに封筒を置いて
睨みあう事数十分


私は

思い切って封を開けた


「まぁ
見るだけね…見るだけ…。」


誰に対しての言葉なのか
言い訳がましくつぶやく


出てきたのは
A4のプリント用紙2枚と
返信用封筒だった


安っぽい宣伝文句が
踊っていたが

悔しい事に
その文句に心が引っかかった


【仕事も順調!趣味もある!

でも、本当にそれだけで満足ですか?!

たまには
オシャレな街で素敵な男性と
楽しい時間を過ごしませんか?】







……たまには…ねぇ…


そう言えば

最後にデートしたのはいつ頃だろう…?


1年…いや…2年前?


って言うか
私ってどれくらい彼氏いないんだろうか…



逆算したが
途中で恐ろしくなって


すぐに
やめた



そして
プリントに視線を戻す