担任に言われた通り、放課後になって図書室へ足を運ぶと
情けなさそうな顔をして古川先生は待っていた。
「あー、わざわざごめんね、本当。
廊下の掲示物の貼り替えを頼もうと思うんだけど、これ、よろしくね」
申し訳なさそうにはしてるけど、
渡された新しい掲示物の量が多すぎる。
「…はい、わかりました~…」
そして画鋲抜きと、新しい掲示物を手に持って、廊下へ向かおうとしたときだった。
図書室の自習スペースに見慣れた顔を見つける
そこには、参考書に目を向ける小野寺くんの姿があって
思わず足を止めてしまう
なんであんなにカッコいいかな、ほんとに。
ただ座っているだけなのに
他の人にはないオーラが漂っていた。
やっぱり、住んでる世界が違うよ
そう思って、ため息をついてから
その場を後にしたけれど
心の中にはどこかもやもやとした感情が在って。
あんな人の彼女に、どんな手を使えばなれるというのか
わからなかった。