次の日、教室に入ると
凛太朗の気味の悪い笑みが目に入った。



「おはよ~ん、葵さん」



「なに、気持ち悪」



大体どうしてこのクラスにいるんだろう


隣のクラスだし、いつも遅刻ばかりしているくせに



「ほんとつれないな~

わざわざ葵さんのために
朝早く来たっていうのにさ~」



ちなみに言うと

凛太朗は別に、私のことが好きなわけではない


天性のアホで、女好きなだけ。



だからこそ、女の子には


信じられないくらいに優しいのだ。


そんなところもまた、気に食わない。


伊織もよく許せるよね。



「はいはい。

で、伊織。
さっきから書いてるその紙はなに?」


私のことなど目にもくれず、
何色ものペンを使って何かを書き綴っている。



そして、そこには


【小野寺悠の撲滅大作戦!】



と大きく書かれていた。



撲滅って、どういうことよ



「あ、これ?


ちなみに題名考えたのあたしじゃないからね。

凛だから」