* * * * *


「ん…あ、朝…?」


明るい日差しが眩しくて目を開けると…


「あ、あれ…時計が…。」


いつもならものすごい音で鳴る目覚まし時計3個が、定位置に…


「ないっ!ないーっ!」


がばっと起き上ると明らかにあたしの部屋じゃない。
あたしの部屋はオレンジまみれだけど、この部屋はとても白い。


「え…え…?だってあたし昨日…ってあー!!!!!」




部屋を出るとあたしの部屋のドアは閉まったまま。
リビングに走ると…


『…?』



あたしの奇声?に気付いて海理が振り返る。
リビングに広がるのは少しだけ甘い香り。
テーブルの上にはサラダ。
チン、という音がしてトーストが完成したことを知らせる。


「お、おはよう…。」

『おはよう。』


メモをポケットから出す海理。


『よく眠れた?』

「う、うん…そりゃあもう…って違くて!海理の部屋だよねあたしが寝てたの!」


海理が縦に頷く。