それは裕翔君に貸した
一生物のノートだった。

「咲これ月曜日のテストの為に必要かと思って!」

「あ、ありがとう」

「じゃぁねっ!また月曜日!」

「うん、本当にありがとう!」

初めてだった。

教室以外で話したの。

机二つ分以外で話したの。

裕翔君はそのまま真逆の方向へと

走っていった。