翌日。
俺達は、シリアちゃんの案内で街を見て回ることにした。
とりあえず、そこらへんの人に話を聞いてみるか。道具屋があるから、そこの人に話を聞いてみようっと。
「すいませーん」
「はい、何ですか?…って、シリア様!何故ここに!?」
「この方達は私の命の恩人です…お礼として街を案内しているところです」
「そうなんですか…」
「あの、話に割り込んで申し訳ないんですが、この街を襲うモンスターについて話を聞きたいんですが…」
シオン、ナイス!話上手だな、シオンって。
「そうですね…やっぱり、フィーノスの群れがちょくちょくこの村を襲ってきますね…」
「つまり、フィーノスを根絶やしにすればOKってことか」
「…根絶やしとまではいかないけど、フィーノスの住処を襲えばなんとかなるかもね」
「まさか…フィーノスの住処に行くつもりですか!?そんなの危険すぎますよ!」
「でもさ、おばちゃん、誰かが行かねぇと解決出来ないぜ?」
「確かにそうですけど…あ!」
「?」
「だったら、これを持っていってください」
「これは…何ですか?」
「閃光手榴弾です。強い光と音でモンスターをひるませることができるんですよ」
「へー、便利だな」
「ありがとうございます!」
何はともあれ、閃光手榴弾ゲットだ!これでフィーノスの群れも怖くないな。
あ、フィーノスの住処が分かんねぇや。
「おばちゃん、フィーノスの住処ってどこにあるんだ?」
「すいません、私には分からないです。街の外のことには詳しくないもので…」
マジか。じゃあどうすればいいんだよ!?住処が分かんねぇと意味ないじゃん!どうしろっていうんですか、まったく。
「…街の北の森にフィーノス達の住処があります」
…?なんだ?今のは誰の声だ?
「シオン、何か言ったか?」
「ううん、何も」
「じゃあ、おばちゃんか?」
「私も何も言ってないですよ」
うーん…何だったんだろ。さっきの声、聞き覚えがあるような無いような…。
ま、いっか。
「シオン、フィーノスの住処は北の森にあるらしい。行ってみようぜ!」
「北の森だね。分かった!準備ができたら出発しよう!」
「おう!」
こうして、俺達の最初の冒険が始まった。