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「・・・・・・・・・何しにきたんだ、貴様は」


ごろりと寝転がっているシーザに、アキは半ば苛つきながら、そう吐き捨てた。


「え、何しにきたって?別に何もしにきてねぇよ」

「・・・・・・・・、じゃあ帰れ」

「おいおい、それは無いんじゃねぇの?勝手に俺をここに引きずり込んどいてよぉ、あんなせっまいくっらい部屋に入れられてよ、俺ストレスではげそうだぜ」

「勝手に禿げろ」


アキはベッドに腰掛けているシーザの髪を掴む。

少し顔をしかめたシーザは、お返しとばかりにアキの髪をつかむ。


「あ、何かこういうの、ガキのときにもあったな」


ぱ、とアキはすぐに手を離した。

それを見てげらげら笑うシーザ。


「単純だなー、お前って。昔はあんなに可愛い弟分だったのによぉ」

「歳は変わらんだろう」

「気持ちの問題よー、気持ち。」


不服そうにシーザを睨みつけながら、アキは口を開いた。


「まぁ、いい。丁度いいところに来てくれた。少し、お前に聞きたいことがある」

「え?聞きたいこと?やめてくれよな、やっと傷治ったんだからよぉ」

「俺も病み上がりだ。そんな体力ない」


アキは気だるそうに壁にもたれながら、言った。