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「・・・・・っ、・・・・・・」
がちゃん、と枷が開かれる。
それと同時にカイルの膝が力無く床についた。
「立てねぇ、か。アランのおっさんはてめぇの事を警戒しろ、って言ってたけど、そんな風には見えねぇな」
ぐったりと、壁に身を任せるカイル。
シーザもしゃがみ込み、カイルと目線を合わせる。
「っ、・・・・・・・・・」
「何か喋れよ。腹立つ事か何かないと殴る気が失せる。死なない程度にお前を痛めつけとけって言われたからな。」
俯いていたカイルの顎を掴む。
「・・・・・・・・し、ね・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
はぁ、と息を吐くと同時に出てきたカイルの言葉は強気だった。
シーザを睨み上げる。
「・・・・・しね、か。いつもだったら斬ってる位むかつく言葉だが・・・、今のお前に言われたらなんも感じねぇな。」
「それは、俺が弱いからか・・・・・・?」
「はぁ?」
シーザが不可解そうにカイルを見つめた。