『この広い海を伸び伸びと過ごすんだ。海は良いぞ、自由で。』


『・・・・・良いように利用しやがっ・・・・・・、』



父親を睨み上げるカイルの目は、嫌悪感の塊でしかなかった。

それでもアランはカイルの腹に一発決め込み、肩に担ぐ。





『上手くやってくれよ・・・・・・・・・ガハハハ』




夜。



ひっそりとした、寄せ付けない雰囲気を漂わせた船に、アランが忍び寄る。




カイルは下ろされた。