「Y高じゃなくていいのか~?」

職員室で、進路相談中、山崎先生はニヤニヤして私に確認した。

「はい」

「まぁ、お前ならこのまま頑張ればK高でも問題なさそうだな。さぼるなよ」

「はい!」

私の手には、課外講座や冬期講習、添削指導のノートと資料でいっぱい。

「期待してるぞ」

決心を知った先生は応援するように私の肩を叩いた。

「じゃあ、次、小林に来るように言っといて」

「はい。ありがとうございました」

丁寧に頭を下げると、職員室を後にした。

改めて手元の資料を見返すと、本当に受験なんだなって思う。

超勉学少女じゃん、私。

添削指導のノートを開けば、赤ペンだらけだった。

「うわっ。ここ間違ってたんだ」

ショック。

この時期に、こんなに間違えてて大丈夫かなぁ。