たまに思う。

あの頃、柚木君と並んで歩いていた日々が、本当は夢だったんじゃないかって。

ずっと片思いしていた私はある日、すごく幸せな夢を見たの。

けど、目が覚めちゃったんだ。

また眠って夢の続きが見たいのに。未だに見る事ができない。

ナカちゃんにそう話したら、笑われたけど。

そんな恋バナはやっぱりナカちゃんとトイレでしていて。

トイレを出るとたまたま廊下を歩いてる北川君に

『お?』

って気づかれた事がある。

ナカちゃん、が

『つれうん〇』

って笑いながら言うと、隣にいた柚木君がぶははって大笑いしてた。

笑われた理由は恥ずかしいけど、柚木君の笑顔を見れた私はすごく幸せな気分になったんだ。