ステージを見上げればクラスメートがニッコリ頷いてる。
その中に柚木君もいたけど。
柚木君は少しも私を見ずに、真っ直ぐ前を向いていた。
指揮者が合図する。
私はスッと息を吸い込むと、ポロロン──……
歌声に合わせて指を唄わせた。
「いつもより声出てたよね」
「そうそう、佐々木の指揮がすごい力入ってて」
「ウケたー」
「ピアノ良かったよね」
「うん。流れる感じ?歌いやすかった」
準優勝のトロフィーをもらった私達のクラスは興奮覚めやらぬ状態で教室に戻ってきた。
「お前ら、超カッコイイな」
なんて、山崎先生もノリノリだ。
北川君がトロフィーを持ち上げ
「とったどー」
と叫んでる。
「楓花、大丈夫?」
ナカちゃんはちょこちょこ私を気づかって声をかけてくれる。
その中に柚木君もいたけど。
柚木君は少しも私を見ずに、真っ直ぐ前を向いていた。
指揮者が合図する。
私はスッと息を吸い込むと、ポロロン──……
歌声に合わせて指を唄わせた。
「いつもより声出てたよね」
「そうそう、佐々木の指揮がすごい力入ってて」
「ウケたー」
「ピアノ良かったよね」
「うん。流れる感じ?歌いやすかった」
準優勝のトロフィーをもらった私達のクラスは興奮覚めやらぬ状態で教室に戻ってきた。
「お前ら、超カッコイイな」
なんて、山崎先生もノリノリだ。
北川君がトロフィーを持ち上げ
「とったどー」
と叫んでる。
「楓花、大丈夫?」
ナカちゃんはちょこちょこ私を気づかって声をかけてくれる。