「二人ともなんか似てるね」

「素直じゃないとことか?」

「うん」

私達は顔を見合わせて笑い合う。

「でも、最近の北川君はちょっと違うかな。ナカちゃんと一緒にいる時の方が自然な感じがする」

「あー、そうかもね」

アキちゃんには申し訳ないけど、ナカちゃんが北川君とまた前みたいに仲良く話せるようになったらいいのにな。

それで、私達4人でずっと、一緒にいられたら……。

「柚木君、どこの高校行くとか考えてる?」

「んー?今のとこはレベル的にY高位が限度かな。まだわかんないけど。楓花は?」

私は──

ピアノ続けたいから、音大合格率の高いK高……って言ったら柚木君はなんて言うだろう。

「まだ決めてない。でも、柚木君と同じ学校がいいな」

「うん」

同じ高校行けたらいいな。

「けど、俺の志望校よりもっと高いとこ目指したくなったら、諦めるなよ?」

「え?」

「俺に合わせて進路変えるとか、それはやだなと思って。一緒の高校行きたいけどさ、頭いい方が悪い方に合わせるのはなんかやだ。

できれば高めあっていきたいじゃん」

「うん」

「楓花、Y高じゃ、今のレベル落とす形になるだろ」