沙紀になにも言わず近くの病院に走った。


ローファーで何度も転びかけた。


けど走り続けた


病院につくともうみんないた。


私は最後だったらしい。


さっきの話は本当なんだ・・・。


暗い顔でみんなは待合室の椅子に座っていた。


ハルカの方に言って容体を聞く事にした


「ハルカ,どうだって?」


「峠は越えたらしいです・・・。


でも野球出来なくなるかもって言ってました・・・。」


「そっか・・・。」


それ以外言葉が出てこなかった。


「子どもをかばって・・・。


事故にあったらしいです・・・。」


ハルカの瞳からぽたぽたと涙が落ちて制服にシミをつくっていく。


「お人よしすぎますよ・・・・月見里先輩」


「全くだな・・・。」


急に表れた,ハルカの兄,光輝も涙声だった。


みんな,泣きそうな顔をしていた。


キャプテンでキャッチャーの優がいない・・・。


それは野球部に喪失感をつくった。


私は未だに信じられていない・・・。


頭では分かってるはずなのに・・・。


心が違うっていっている気がした。


弱いんだな・・・。私・・・。


そう,思うしかない・・・、