『ウィル、どうして…どうしてあたしをかばったの!!あたしなら斬られてもすぐに回復するのに…どうして!!』


サラが涙を流しながら尋ねると、ウィルは優しく微笑んだ。


『はぁ…はぁ…バカだな…。すぐに回復するからって…斬られたら痛いじゃんか…。それにサラは俺が守る…んだから…』


ウィルはか細い消え入りそうな声でそれだけ告げ、そして意識を失くした。


『ウィル…』


サラは涙を零しながら、血まみれのウィルをギュッと抱きしめた。


『悲しいのか?化け物。大切な人が斬られて、化け物のくせに悲しいのか?』


バゼルは嘲笑って言った。


サラはそっとウィルを地面に寝かせ、スッと立ち上がった。


『お前ら…許さない…絶対に、許さない!!』


サラの目つきが変わった。