『人質って…まさか…』
サラは悪い予感がした。
サラは盗賊が残した紙を拾い上げ、さっきまでウィルといた桜の木が咲く花畑へと急いで戻った。
『はぁはぁ…』
息を切らすサラは、桜の木の下にウィルがつけていたお揃いのペンダントが落ちてるのを見つけた。
『これは…』
サラはペンダントを拾いあげた。
『ウィル…』
サラはペンダントを握りしめ、静かにその場を去った。
その頃、岩をくり抜いた洞窟の自分たちのアジトにいるバゼルたちは…
『本当にヴァンパイアは来るんッスかね?』
バゼルの手下の一人が尋ねた。
『来るさ。こっちには人質がいるんだからな』
バゼルは自信満々で言った。