『バゼルがお前に会いたがってる。一緒に来てもらおうか?』


一人の盗賊が不敵な笑みを見せながら告げた。


『バゼル!?あの時の盗賊…』


サラはバゼルの事を思い出した。


『思い出したか。さあ、一緒に来てもらおうか?』


盗賊はサラに手を差し延べた。


『断るわ』


サラはそんな盗賊たちを無視して歩き出した。


『そうか、残念だな。まあ、来ないなら良いけど…人質がどうなっても知らないぞ』


盗賊はサラを脅した。


『人質?』


盗賊の言葉にサラは足を止めた。


『まあ、来てくれるのを待ってるよ。じゃあな』


盗賊はバゼルの居場所を書いた紙をワザと残し、その場を去って行った。