『これで…これで良かったんだよね!?これで…』


ウィルと別れたあと、サラは自分にそう言い聞かせながらひとり、人目のつかない遠くへと行こうとしていた。


『あたしはヴァンパイア…ヒューマンじゃないヴァンパイア…。あたしといればウィルは幸せになれない…あたしはウィルから幸せを奪うことしか出来ない…それはあたしがヴァンパイアだから…』


サラは自分がヴァンパイアであることを責めていた。


そんなサラの前に数人の盗賊たちが現れた。


『捜したぜ、化け物』


一人の盗賊が不敵な笑みを浮かべながらサラに言った。


『何…?』


サラは突然の盗賊たちに戸惑った。