「あたしじゃ……代わりに、なれない?」

「代わりなんて、いねぇよ」

「……そっ、か」


代わり……?

あいつの代わりなんて、世界中を探したっていないさ。



「……京哉、あたし帰る」

「おぅ」

「……京哉は?」

「もう少ししたら、出て行くよ」

「そう……」


鈴木は何も言わず、部屋を出て行った。

頭の中で……何度も、実來の笑顔がリピートされる。


しばらくして、俺も部屋を出た。