「ご、ごめんね…?」

「いや、しょうがねーじゃん。
そのかわり、できるだけ電話入れて」

俺は領収書の裏に携帯番号と家の電話番号を書いて、高野に渡した。


「あ、ありがとうっ!」

「じゃあな。明日は…さっき話した通り、どっか行くか」

「え、ほ、本当に…?」

「映画館、でいい?」

「う、うん…」

「んじゃ、マンション下に10時」


俺はそう言って、自分の部屋に入る。

ドアを閉める際、高野の…

「ばいばいっ」という言葉は…聞き逃さなかった。