マンションに着き、高野が自分の部屋のドアを開ける。

「じゃあ、ばいばい」

「おぅ。…ぁ、実來」

「?」

俺はポケットからケータイを取り出した。


「アドレス、交換しねぇ?」

「ぇ」

「連絡とか、不便だし」

「…ぁ、あのね」

「?」

「あたし…その、ケータイ、使ってないの…」

「…は?」

「い、いちよう…親が契約しててくれたんだけど…この前、その契約がきれて…」

それは…



”いつの間にか”??