「あっちぃー。高、野は熱中症とかなんねーの?」

「…ずるい」

「あーはいはい。実來ちゃんは、熱中症とかになんないんですか?」

変なところ鋭いんだよなーこいつ。

高野は、ニコッと笑って俺の隣を歩く。

スーパーにつき、俺はかごを一つ持つ。

「えーっと、トマトだけ?」

「ぁ、あとレタスとタマネギが少ないかな」

「んじゃ、レタスと」

「それキャベツ!!」

「…変わんねーよ」

「全然違うよ!」

軽く俺を睨む高野を見て、俺はため息。

「…どれがレタスですか?」

「こっち」

結局、その後は全部高野が選んだ。

トマトも一つずつ見て選んで…。


俺には一生一人で買い物、なんてできないと思った。