「はぁ…なんで変なとこだけ頭回らねぇんだよ」

「ぇ?!」

「頭の回転が早いのは、料理と勉強だけですか」

「ご、ごめんなさい…」


シュンとしている高野に、俺はため息。


「…これからは、”つき合ってる”って言っていいから」

「え…」

「延長頼んでるの俺だし。いいよ、言って」


そっぽを向いている俺。

だから、今…高野がどんな表情をしているのかわからない。


気になって、チラッと高野のほうを見れば、思わず目を丸くした。


顔を真っ赤にして、嬉しそうに…涙を目に溜めている。

そして、その涙が一気に溢れた。