本当は太一はあたしと関わることを拒んでる。
本当は太一の願いを受け入れて関わらないようにしたい。
だけど…それじゃあたしが嫌なんだ。
あたしが納得いかないんだ。
そう思ったらいてもたってもいられなくて
椅子から立ち上がり急いで太一の腕を掴んだ。
ドアの取っ手に触れようとした太一の手が止まった。
「あのさ、やっぱり昨日言われたことムリ。
あたしは前みたいに戻りたい。
幼なじみじゃなくていい。
友達じゃなくていい。
だけど太一との関わりは…なくしたくない」
真っ直ぐただ真っ直ぐ太一の目を見ながら言った。