扉を開くと空が澄んでいて風がサァと気持ち良く吹いた。
「空ってこんな青かった?」
ゴロンと横になり空を見上げた。
「誰かいるの?」
誰もいないはずの屋上なのに誰かの声が聞こえた。
声がした方を見上げると1人の男の子がいた。
「だ、誰?」
「ん?オレ?2Bの御堂桐平(ミドウキッペイ)。アンタって2Cに転校してきた藍沢仁香子?」
「う、うん」
なんでこの人あたしのこと知ってるの?
昨日きたばっかりなんだけど。
「ふーん。アンタいいね」
「は?何が?」
「ん?こっちの話♪」
「ところでさ…なんでここいんの♪?オレだけの場所だと思ってたんだけど」
そんなこと言われても…。