「仁香子~?片付けは済んだのー?そろそろご飯にするからさっさと降りて来なさいよ」



「はーい」



下からいい香りのビーフシチューの匂いがして、お母さんがあたしを呼ぶ。



引っ越しの荷物もだいたいのものはダンボールから出した。



あとは…、あ!制服!



明日から通う高校の制服をたんすから出して、壁のフックにかけた。



「仁香子ー何してるのー。皆でご飯食べられないでしょ!」



「ごめーん、すぐ行く!」



下からお母さんの催促が聞こえたのですぐにリビングへ行った。