陸は、いつも私のことを目で追っていたんだって。
これは、あとから陸の友達の來[ライ]くんから聞いた話。
『あいつのこと大事にしてやって。 今までずっと一緒だったけど蘭ちゃんほど陸を夢中にさせた女はいなかったよ』
そう言われたときはほんと嬉しかった。
それからの日々、私は毎日陸と一緒に帰っている。
「蘭、今日もあいつと帰るの?」
『うん!』
そう言ってきたのは親友の華。
私たちにあったことを話したらとても喜んでくれた。
「まったく、仲良くなったら私のことはほったらかしね」
はぁとわざとらしい溜め息をはいて言ってきた。