『あたし、秀のこと好きだと思う。
 今はまだ春樹のことを引きずって、気持ちに応えることはできないけど、きっと秀なら春樹以上に好きになれると思うんだ』

「そっか…」


あたしのその答えに、ミホは優しく微笑んでくれた。


いい加減な気持ちで秀を選ぶつもりはない。
だからこそ、ちゃんと好きになってから選びたいから…。


「なぁんか、あたしの知らない間にこんなことがっ?って感じ」
『黙っててごめん…』
「罰として、今度お昼おごってね」
『そんな~!!』


ミホは決して、あたしを軽蔑しなかった。


やっぱ友達っていいな。
人に話すだけで、こんなにも気が楽になれる。