その瞳は本物だった。


秀なら、きっといつか本当に好きになれる日がくると思った。


春樹のことを完全に忘れる日が来るかは分からないけど
春樹よりも好きになれる日は来ると思う。


だからこそ、今は軽い気持ちで答えたくなんかないから…



『うん…。少し…時間をちょうだい…』



あたしは秀にそう答えていた。