え…?
あたしのこと話してる…?


あたしはついそのドアを開けられず、二人の話を黙って盗み聞きしてしまっていた。


「はぁ?俺が美鈴を?それありえないから」


秀のその言葉に、春樹は「冗談は御免だ」と言わんばかりに笑って否定する。

分かってはいるものの、あたしの心にはグサグサときた。


「だってお前さ、やけに美鈴の話しない?一日一回は美鈴の名前聞いてるし」
「マジ?」
「うん。だから俺も、美鈴に興味湧いて、紹介してもらったんだから」


春樹ってば、そんなにあたしのこと話してくれてたんだ…。

あたしは少しだけ胸が温かくなって、春樹の想いに期待してしまっていた。


だけど次に春樹から出た言葉は…