『適当にくつろいでていいよ』
「家の人は?」
『いない。共働きだから』
「そっか」


あたしは先に春樹を部屋へと向かわせると
お茶とお菓子を持って、部屋に行った。


『はい』
「サンキュ」
『……』


お茶を渡して、無言になるうちら。
なんだか会話に詰まって、妙に気まずかった。


いつもは学校でバカやってるのに、自分の部屋に春樹がいると思うと緊張する。

あたしって、何気女のコだったんだ…。


「ごめんな…」
『え?』


突然謝りだす春樹。

あたしは、口付けていたカップから口を離した。


「変に気ぃきかせちまってさ」


そう言って、春樹は苦笑した。


そんな春樹を見ていると、こっちまで泣きそうになる。


『…やっぱ…今でも皐月さんのこと…?』


あたしの問いに、春樹は苦笑するだけだった。