コンコン…

「どうぞ~」


中からは、いつもと変わらない明るい秀の声。

春樹は病室のドアを開けた。


「おっ!春樹もいんじゃん」


秀はドアが開いた途端、やっぱり秀は笑顔で答える。

その左目には、眼帯をつけたまま…。


「お前、ふざけんなよっ!人に心配かけさせやがって…」

「わりぃな…」


春樹の言葉に、秀は軽く笑う。


ねぇ…
なんでそんなに笑っていられるの…?


あたしから見る秀の目は、痛々しくてしょうがなかった。