「最初から分かってたよ。
 美鈴が俺を選んだのは、春樹からの寂しさを埋めるためなんだってことくらい」

『じゃぁ、なんでっ…』


なんであたしを受け入れたの?
あたしは秀を利用してるのと同じことだったんだよ?


「それでも美鈴は、あの時俺を選んでくれたから…。
 俺を好きだと言ってくれたから…。
 たとえ2番目でも、それでも構わないと思ったんだよ」

『…っ』


何一つ責めない秀に、あたしは自分への惨めさに泣けてきた。