薄ぐらい公園。
こんな時間、誰かがいるはずもない。



それなのに微かに見える。
ベンチに座る一つの影が…。



『……』



あたしは無言のまま、その影に近づいていった。

 

ジャリッ…


「……美っ…」
『なんでっ…』


突然現れたあたしに、驚く春樹。
だけどあたしは、春樹の言葉を遮った。


『なんでまだいるのっ?!』


こんなこと、言うつもりで来たんじゃない。


春樹がここにいて、嬉しいはずなのに…
本当はいるって、どこかで確信してたのに…

ついそんな言葉を投げかけてしまう。


「なんでって…」

『だってもう0時過ぎてんだよっ!!』