今までは来れなかった。
ここに来れば、春樹がいると思っていたから。


だけどあの席替えをした日から
なんとなくあたしと春樹の距離が縮まって
もうここに来ても大丈夫かなって思った。


なんでここに来たかったかは、よくは分からないけど…。


「今日は秀と帰んねぇの?」
『うん。クラスの人とカラオケ寄ってくって』
「そか…」


あたしは春樹と一言交わすと、そのまま春樹と一歩空けて隣に座った。