『ひどいよっ…。いつも傍にいたのはあたしだったのにっ…春樹は北条さんを選んだっ…』



どうしてあたしじゃダメだったの？


こんなに近くにいて
こんなに春樹のことを想っていたのに…



「美鈴…」

『…ひっく……』



泣くのは卑怯だって分かってる。

だけどあたしは、流れてくる涙を抑えることが出来なかった。